鍼灸医学では鍼と灸を使って、経穴(けいけつ)=ツボに働きかけて内臓機能の調整をし、自然治癒力を引き出し高めて症状を改善します。
「運動器疾患」、「精神疾患」、「消化器疾患」、「循環器疾患」など
症状による分類をせず、また西洋医学的病名に対する治療ではなく、
「心身を統一的に捉えて治療する」ことにより、かえって幅広い疾患・病に対応することができます。
はりは痛そう、おきゅう熱そう...とご心配の方、安心して下さい。
はりはとても細く、初めての方でもほとんど痛みを感じない方が多いです。きゅうの温度も調整できますので、きっと気持ち良さを感じていただけるはずです!
お試しコースもありますのでぜひ、ご相談下さい。
専用の鍼(針)を用いて皮膚・筋肉・体表の経穴(つぼ)などに接触、あるいは刺し入れて刺激することにより 生理状態を変化させる治療法です。
ステンレスのディスポーサブル鍼が多く使われています(ほかに金の鍼・銀の鍼があります)。
鍼(針)というと「刺す」イメージが強いので「怖い」と思う方も多いと思いますが日本のはり(和鍼)は太さがわずか0.14~0.2ミリと成人の髪の毛と変わらないほどの(普通の注射針の穴の中に十数本も入る)細さですから実際に受けてみると恐怖心が嘘のように感じるはずです。
細いぶん、柔らかくしなり、また、注射針と違って中が空洞になっていないので抵抗なく皮膚に刺さります。
和鍼(わしん)の長さは3~6センチくらい。
和鍼は痛みを少なくして治療効果をあげるための工夫が色々と加えられ、作られています。
日本の鍼は、大陸的な気候の中国にくらべて温暖で四季の移り変わりに富むこの国にくらしてきたデリケートで情緒的な日本人の体質にあう「優しい鍼」としてつくりあげられてきました。
当院では症状により 和鍼と中国針を使い分け、 すべてディスポーサブル鍼(針)になります。
灸は経穴(つぼ)の部位や 患部の皮膚表面の特定の位置に艾(もぐさ)をすえ、線香で火をつけて燃やし、その温熱刺激で病気に対する治癒力を促進する治療法です。
艾は蓬(よもぎ)の葉を乾燥させてから石臼で何度もひいて葉の裏についている白い毛を集めて作ります。
蓬の葉から作られる艾は人体の皮膚、組織に対する損傷が少ない上に、爽快感があり、適度な熱刺激を組織に浸透させることができます。
お灸の種類は有痕灸と無痕灸があります。
有痕灸とは、直接皮膚の上の一定部位に艾を置いてそれに点火し、生体に温熱刺激と火傷とを与えて、それに伴って生じる生体の反応を利用します。
艾は米粒の半分の大きさで皮膚の 上で焼ききるので、多少熱いですが、とても小さいのでチクッとする程度です。
お灸を据える回数は、その人の症状や体質、年齢などにより異なりますが、普通は 同じ経穴に1度に4~7壮(壮=回数)ぐらいです。
治療の目的に応じて、かたさや大小、燃やす時間、火を消すタイミングなどを変えていきます。
無痕灸とは、灸痕を残さないように、また強い熱感を半減させることを目的とするお灸で、火傷が起こらずにやわらかなじんわりとした温熱刺激でとても気持ち良いです。
市販されているワンタッチでできる台座付きのお灸は、この無痕灸の一種です。
ほかに隔物灸(にんにく灸、びわの葉灸など)、温灸(知熱灸、棒灸など)など様々なお灸があります。
当院では有痕灸を中心に台座付きの灸・おなかを温める灸・棒灸などを主におこなっております